地元企業の魅力を学生や転職を考えている人に伝えるための「地方創生リーダーズ」。
記念すべき第1回目のインタビューには、鳥取と島根で4店舗の飲食店を経営する株式会社バンビの代表取締役、小鹿隼人さんをお迎えしました。彼の人生や事業にかける思いをお聞きしました。
起業のきっかけ

小笠原宙樹
本日はお時間をいただきありがとうございます。まず、小鹿さんの事業内容について教えてください。

小鹿 駿人さん
こちらこそありがとうございます。米子市にレストランバーNOVAとバーBeyond、島根県には和食屋「山麓」を経営しています。
小鹿さんは、山陰地方で複数の飲食店を経営する若き起業家です。彼の店舗は、地元の食材を活かした料理と、温かみのあるサービスで地域の人々に愛されています。


小鹿 駿人さん
20歳くらいの頃からバックパック一つで東南アジアを旅していました。その中で、世界各地のバーやレストランで多くの人と交流し、「こんなみんなが仲良くなれる、居心地の良いバーを作りたい」という思いが芽生えました。帰国後、バーで働きながらノウハウを学び、2019年に自分のバーをオープンしました。
コロナ禍での挑戦

小笠原宙樹
2019年といえば、ちょうどコロナウイルスが流行し始めた年ですね。その影響はどうでしたか?

小鹿 駿人さん
はい、オープンしてすぐにコロナが始まりましたので、非常に焦りました。しかし、その中でもできることをしようと、病院の医療従事者の方々に特製のお弁当を作って提供するなど、少しでも社会に貢献できるように努めました。

小笠原宙樹
その活動がテレビでも取り上げられていましたね。

小鹿 駿人さん
ありがたいことに、新聞や全国のテレビに取り上げていただき、全国から感謝の手紙も届きました。コロナが落ち着くにつれて、客足も戻り、今ではバーも順調に営業しています。その後、和食屋や別のバーもオープンしました。
経営の哲学と工夫

小笠原宙樹
飲食店経営で特に大事にされていることは何でしょうか?

小鹿 駿人さん
私たちが大事にしているのは「飲食を通じて、明日の活力を提供する」という理念です。お酒を飲む動機は様々で、良いことがあった時も、失敗して忘れたい時もあります。お酒を飲むことで、明日も頑張ろう、今日はリセットしようという気持ちになれる場を提供したいと思っています。

小笠原宙樹
具体的な取り組みとしてはどのようなことをされていますか?

小鹿 駿人さん
店によってコンセプトを変えています。NOVAではポジティブに楽しんでもらうことを目指し、Beyondではしっぽり飲みたい時や話を聞いてもらいたい時にぴったりの雰囲気を作っています。山麓では料理とお酒のペアリングを楽しんでいただくことを重視しています。また、メニュー作りにも工夫を凝らし、さまざまな需要に応えられるようにしています。

小笠原宙樹
店舗ごとに異なるコンセプトを実現するために、スタッフ教育で心掛けていることは何ですか?

小鹿 駿人さん
スタッフには「自分が1番楽しむように」と伝えています。楽しい空間を提供する人間が1番楽しんで良い影響を与えていくことを大事にしており、スタッフ自身がエンターテイナーであることを重視しています。
地元への思いと未来の展望

小笠原宙樹
地元の学生や転職を考えている人に向けてメッセージをお願いします。

小鹿 駿人さん
僕が好きだった海外では、人と話したり、楽しいことや辛いこと、怒りなど全ての喜怒哀楽に寄り添える場所がたくさんありました。そんな気持ちを共有できる存在になりたいと思っています。山陰地方には素晴らしい企業や人がたくさんいます。自分が情熱を持って取り組めることを見つけ、それを地元で実現することは、とても価値のあることです。ぜひ、地元企業の魅力を知ってもらい、一緒に地域を盛り上げていきましょう。

小笠原宙樹
今後の展望についても教えていただけますか?

小鹿 駿人さん
今後は全国にも展開し、将来的には世界にも広げていきたいと考えています。お酒を一緒に飲むことで、言語や文化の壁を超えていけると信じています。また、既存スタッフのキャリアアップにも力を入れていきたいです。新たな店舗のオープンに伴い、スタッフが成長し続けられる環境を整えたいと考えています。特に関西圏への出店や海外展開にも力を入れ、より多くの人に私たちの理念を届けたいです。